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「脱偏差値教育」と言われてから、
「偏差値」はすっかり悪者のようになってしまった感じがします。
しかし、下野模試を通して、
あえて「偏差値を意識しましょう」と言いたいです。
特に受験生にとっては当然のことです。
なぜ「脱偏差値教育」になったのかと言うと、
「行きすぎた教育への序列化の導入」が問題になったことが原因ですが、
「偏差値」そのものが否定されたのではありません。
「偏差値」について再認識をして頂きたいのですが、
正規分布(中央値あたりに最も多くの集団があるような分布)するようなテストで、
ちょうど真ん中あたりの成績が「偏差値50」になり、
以下、偏差値55(あるいは45)で上位(下位)30.85%、
偏差値60(あるいは40)で上位(下位)15.87%、偏差値65(あるいは35)で上位(下位)6.68%、
偏差値70(あるいは30)で上位(下位)2.28%、偏差値75(あるいは25)で上位(下位)0.62%となります。
栃木県の高校入試で「宇都宮高校、宇都宮女子高校、栃木高校、栃木女子高校」の進学重点校は、
「偏差値70前後」ですから、
学校成績が「絶対評価」となり「偏差値」のような「相対評価」ではなくなっています。
ここで注意して頂きたいことは、
学校成績の「5段階の3」は「真ん中あたりの成績」ではないと言うことです。
あくまでも「求められる達成度5段階の中の3」ということです。
現実に中学の評定で「3」以上は「全体の4/5」ぐらいがとる成績です。
そもそも「絶対評価」は
「他の生徒と比べる評価」ではないので「全体のどのぐらい」はまったく示していないのです。
だから、下野模試等の偏差値が出る模試を通して、
「偏差値」を意識して、現在の自分の同学年の中での位置を意識すべきなのです。
普段の学習は「絶対評価」で良いと思います。
「自分がどこまでできているか」を
「単元ごと」に意識して学習をしていくということです。
しかし、こうした評価だけでは
「自分が全体の中でどの位置にいるのか」がわかりません。
どの教科が得意で、
どの教科が遅れ気味なのか、
どんな単元の理解がしっかりとできていて、
どこが理解不足なのか。
こうしたことは「相対的な評価」でわかるものです。
偏差値に神経質になる必要はありませんが、
保護者の方も「現状のわが子の同学年の中での学力」を把握しておくことで、
この後の「教育方針」を決める材料にできると思います、
ただやみくもに「勉強しなさい」というのは「悪」です。
わが子の向き不向きをしっかりと見定め、
良い部分を知り、それを伸ばしていく進路を選択させていく。
そうした判断材料に「偏差値」を使っていただきたいと思います。
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